腎臓移植におけるヒトリンパ球を使用した高感度クロスマッチ検査の検討
臓器移植では,液性拒絶反応の免疫学的評価としてドナー特異的抗HLA抗体(donor-specific HLA antibodies; DSA)を検出することが重要であると考えられている。本研究では,flow cytometry lymphocyte crossmatch-IgG test(FCXM-IgG)検査法および解析法の統一化に向けた基礎的検討を行った。東京女子医科大学腎臓外科に外来受診された生体腎臓移植希望患者78症例とドナーリンパ球を使用し,FCXM-IgGとLABScreen single-IgGを測定した。FCXM-IgG MESFとLABScreen single-IgG nM...
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Published in | Japanese Journal of Medical Technology Vol. 65; no. 1; pp. 70 - 77 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
25.01.2016
日本臨床衛生検査技師会 Japanese Association of Medical Technologists |
Subjects | |
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ISSN | 0915-8669 2188-5346 |
DOI | 10.14932/jamt.15-18 |
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Summary: | 臓器移植では,液性拒絶反応の免疫学的評価としてドナー特異的抗HLA抗体(donor-specific HLA antibodies; DSA)を検出することが重要であると考えられている。本研究では,flow cytometry lymphocyte crossmatch-IgG test(FCXM-IgG)検査法および解析法の統一化に向けた基礎的検討を行った。東京女子医科大学腎臓外科に外来受診された生体腎臓移植希望患者78症例とドナーリンパ球を使用し,FCXM-IgGとLABScreen single-IgGを測定した。FCXM-IgG MESFとLABScreen single-IgG nMFIの比較では,Linear valuesとChannel valuesにおいてTcell・Bcell-IgG共に相関係数およそ0.8と良好であった。本研究の結果から,LABScreen single-IgGで検出されるnatural antibodyなどの影響も推測されたが,本研究において良好な相関性が得られたことによりそれぞれの蛍光強度から近似曲線を作成し定量評価できる可能性が期待される。 |
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ISSN: | 0915-8669 2188-5346 |
DOI: | 10.14932/jamt.15-18 |