NICU入院児の父親の職場における育児支援と退院後の親性の関連

本研究の目的は、父親が子どものNICU入院中に活用した職場における育児支援とNICU退院後の父親の親性とがどのように関連しているのかを明らかにすることである。NICUを退院後1年以内の子どもの父親115名に、育児期の親性尺度を用いた無記名の自記式質問紙調査を行った。有効回答数48名 (41.7%) を分析対象とした。職場における育児支援活用群と活用群の父親の育児期の親性得点を比較した結果グループ間で有意差が認められた。重回帰分析では、育児期の父親の親性得点の影響因子は 「職場における育児支援」 「NICU面会頻度」 「男性の育児参加についての意見」 であることが明らかとなった。保健医療従事者は...

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Published in日本小児看護学会誌 Vol. 29; pp. 159 - 166
Main Authors 浅野, みどり, 河村, 江里子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本小児看護学会 2020
日本小児看護学会
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ISSN1344-9923
2423-8457
DOI10.20625/jschn.29_159

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Summary:本研究の目的は、父親が子どものNICU入院中に活用した職場における育児支援とNICU退院後の父親の親性とがどのように関連しているのかを明らかにすることである。NICUを退院後1年以内の子どもの父親115名に、育児期の親性尺度を用いた無記名の自記式質問紙調査を行った。有効回答数48名 (41.7%) を分析対象とした。職場における育児支援活用群と活用群の父親の育児期の親性得点を比較した結果グループ間で有意差が認められた。重回帰分析では、育児期の父親の親性得点の影響因子は 「職場における育児支援」 「NICU面会頻度」 「男性の育児参加についての意見」 であることが明らかとなった。保健医療従事者は、父親に対しても育児をともに担う責任者として意識できるような支援と、育児期にある男性の特徴を理解し、父親の権利を擁護し、育児支援が活用しやすい職場の環境づくりの支援を行う必要があることが示唆された。
ISSN:1344-9923
2423-8457
DOI:10.20625/jschn.29_159