村松論文に対するEditorial Comment
Heyde症候群は, 1958年にHeyde ECにより初めて報告された. ASとASによる後天性von Willebrand病に加えて, 消化管angiodysplasiaが併存することで消化管出血をきたすという病態で, 重症AS患者の20%に併存するという報告もある. しかし, 検査の煩雑さから実臨床では確定診断に至らない症例は数多くいると思われる. 本症例は, TMVr前にHeyde症候群が存在していた可能性はあったが, TMVr後の貧血・消化管出血増悪からHeyde症候群が疑われたことで, 確定診断に至っており, 病態を考慮して同症候群を疑うことが肝要であることを示唆している....
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Published in | Shinzo Vol. 54; no. 6; pp. 720 - 721 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益財団法人 日本心臓財団
15.06.2022
日本心臓財団・日本循環器学会 Japan Heart Foundation |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0586-4488 2186-3016 |
DOI | 10.11281/shinzo.54.720 |
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Summary: | Heyde症候群は, 1958年にHeyde ECにより初めて報告された. ASとASによる後天性von Willebrand病に加えて, 消化管angiodysplasiaが併存することで消化管出血をきたすという病態で, 重症AS患者の20%に併存するという報告もある. しかし, 検査の煩雑さから実臨床では確定診断に至らない症例は数多くいると思われる. 本症例は, TMVr前にHeyde症候群が存在していた可能性はあったが, TMVr後の貧血・消化管出血増悪からHeyde症候群が疑われたことで, 確定診断に至っており, 病態を考慮して同症候群を疑うことが肝要であることを示唆している. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo.54.720 |