COVID-19 入院患者に対するVTE 予防としての低分子ヘパリン,Xa 阻害薬使用の経験

「はじめに」2019年末に発生したSARS-CoV-2による感染は, 2020年1月16日に日本国内での初めての患者が報告された. その後本邦でも度重なる流行が発生しており, 2021年8月のデルタ株を中心とした感染流行のいわゆる第5波では多くの入院患者が生じた. COVID-19患者では静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism;VTE)の発生が多いことが報告されており, 当時の「新型コロナウイルス感染症診療の手引き 第5版」において, 中等症II以上の入院患者では低用量未分画ヘパリン(unfractionated heparin;UFH)による抗凝固予防が推奨されており,...

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Published inShinzo Vol. 55; no. 7; pp. 713 - 718
Main Authors 菊池, 直香, 小林, 隆夫, 山本, 尚人, 海野, 直樹, 田島, 靖久, 佐藤, 潤, 矢田, 達朗, 石川, 諄武
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 15.07.2023
日本心臓財団・日本循環器学会
Japan Heart Foundation
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo.55.713

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Summary:「はじめに」2019年末に発生したSARS-CoV-2による感染は, 2020年1月16日に日本国内での初めての患者が報告された. その後本邦でも度重なる流行が発生しており, 2021年8月のデルタ株を中心とした感染流行のいわゆる第5波では多くの入院患者が生じた. COVID-19患者では静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism;VTE)の発生が多いことが報告されており, 当時の「新型コロナウイルス感染症診療の手引き 第5版」において, 中等症II以上の入院患者では低用量未分画ヘパリン(unfractionated heparin;UFH)による抗凝固予防が推奨されており, 同時期には全国的に急激な需要増加が生じ, UFH皮下注キット製品の出荷制限が生じた.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.55.713