待機的冠動脈形成術におけるマグネシウム配合輸液の有効性
マグネシウム(Mg)配合輸液が待機的冠動脈形成術(e-PCI)後の血清電解質,腎機能および心機能に与える影響を検討した.対象は e-PCI を施行した 40 例で,施行前に Mg 配合輸液(Mg 群)と Mg 非配合輸液(C 群)の 2 群に分けた.e-PCI 前後で血清 Mg 濃度は Mg 群で変化を認めず,C 群で前値 2.4±0.3mg/dl から 2.2±0.3mg/dl へ有意に減少した(p<0.0001).血清クレアチニンは両群で有意差を認めず,平均尿量は Mg 群 1,455.0ml が C 群 1,135.5ml より有意に多かった(p=0.049).両群の不整脈や血圧に...
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Published in | CIRCULATION CONTROL Vol. 28; no. 2; pp. 125 - 129 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本循環制御医学会
2007
Japan Society of Circulation Control in Medicine |
Subjects | |
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ISSN | 0389-1844 |
DOI | 10.11312/ccm.28.125 |
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Summary: | マグネシウム(Mg)配合輸液が待機的冠動脈形成術(e-PCI)後の血清電解質,腎機能および心機能に与える影響を検討した.対象は e-PCI を施行した 40 例で,施行前に Mg 配合輸液(Mg 群)と Mg 非配合輸液(C 群)の 2 群に分けた.e-PCI 前後で血清 Mg 濃度は Mg 群で変化を認めず,C 群で前値 2.4±0.3mg/dl から 2.2±0.3mg/dl へ有意に減少した(p<0.0001).血清クレアチニンは両群で有意差を認めず,平均尿量は Mg 群 1,455.0ml が C 群 1,135.5ml より有意に多かった(p=0.049).両群の不整脈や血圧に有意な差はなかった.Mg 配合輸液は e-PCI の輸液療法において血清 Mg 濃度を維持し,尿量を増加した.Mg 配合輸液は e-PCI 時の合併症予防に有用であると考えられた. |
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ISSN: | 0389-1844 |
DOI: | 10.11312/ccm.28.125 |