賀来論文に対するEditorial Comment

三次元マッピングやアブレーションカテーテルの発達に伴い, 心房細動カテーテルアブレーションの安全性は飛躍的に向上しているが, いまだ数%程度の合併症がある. 頻度は少ないが, その1つに, 高周波通電施行時に食道周囲迷走神経叢へ熱エネルギーが及ぶことによって生じる胃食道神経障害が知られている. 多くの症例では数週間程度で改善するとされるが, 長期にわたり症状が持続する症例や重症化する症例も存在する. その病態の主因は, 食道周囲迷走神経叢の障害による胃蠕動機能の低下や胃幽門部の攣縮による通過障害であると説明されているが, その病態は十分には検証されていない....

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Published inShinzo Vol. 51; no. 1; p. 97
Main Author 奥村, 恭男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 15.01.2019
日本心臓財団・日本循環器学会
Japan Heart Foundation
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo.51.97

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Summary:三次元マッピングやアブレーションカテーテルの発達に伴い, 心房細動カテーテルアブレーションの安全性は飛躍的に向上しているが, いまだ数%程度の合併症がある. 頻度は少ないが, その1つに, 高周波通電施行時に食道周囲迷走神経叢へ熱エネルギーが及ぶことによって生じる胃食道神経障害が知られている. 多くの症例では数週間程度で改善するとされるが, 長期にわたり症状が持続する症例や重症化する症例も存在する. その病態の主因は, 食道周囲迷走神経叢の障害による胃蠕動機能の低下や胃幽門部の攣縮による通過障害であると説明されているが, その病態は十分には検証されていない.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.51.97