第2次国際標準品を標準物質とした試薬「ルミパルスプレストHBsAb-III」の性能評価
HBs抗体はB型肝炎ウイルスhepatitis B virus(HBV)のHBs抗原に対する抗体であり,HBVの感染既往やHBワクチン接種後における抗体獲得の有無を鑑別するための指標として用いられている。今回我々は世界保健機構(World Health Organization; WHO)の第2次国際標準品(NIBSCcode: 07/164)を標準物質として値付けした試薬ルミパルスプレストHBsAb-IIIの性能評価を行った。併行精度の変動係数(CV)は1.6~3.0%(平均値:22.9,5.6,205.8 mIU/mL),日差再現性のCVは1.7~3.8%(平均値:20.7,5.8,205...
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| Published in | 医学検査 Vol. 70; no. 4; pp. 691 - 696 |
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| Main Authors | , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
25.10.2021
日本臨床衛生検査技師会 |
| Subjects | |
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| ISSN | 0915-8669 2188-5346 |
| DOI | 10.14932/jamt.20-135 |
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| Summary: | HBs抗体はB型肝炎ウイルスhepatitis B virus(HBV)のHBs抗原に対する抗体であり,HBVの感染既往やHBワクチン接種後における抗体獲得の有無を鑑別するための指標として用いられている。今回我々は世界保健機構(World Health Organization; WHO)の第2次国際標準品(NIBSCcode: 07/164)を標準物質として値付けした試薬ルミパルスプレストHBsAb-IIIの性能評価を行った。併行精度の変動係数(CV)は1.6~3.0%(平均値:22.9,5.6,205.8 mIU/mL),日差再現性のCVは1.7~3.8%(平均値:20.7,5.8,205.6 mIU/mL)であり,希釈直線性は1,000.0 mIU/mLまで原点を通る直線性を認めた。また,定量限界は0.9 mIU/mLであり高感度かつ精度も良好であった。第1次国際標準品を標準物質として値付けした試薬ルミパルスプレストHBsAb-Nとの相関は,相関係数がr = 0.997,線形関係式がy = 1.07x − 9.24であった。カットオフ値である10.0 mIU/mLに対する判定は100%一致した。以上の結果より,本試薬は有用性が高く,日常検査に貢献できる試薬と考えられる。 |
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| ISSN: | 0915-8669 2188-5346 |
| DOI: | 10.14932/jamt.20-135 |