結核症へのリファブチンの使用経験
〔目的〕結核症に対するリファブチン(RBT)の使用状況を明らかにする。〔対象〕複十字病院において2008年10月から2011年11月までにRBTを投与された42例(うち3例を除外)。〔結果〕平均年齢は69.7±18.1歳,BMIは19.1±3.4kg/m2であった。リファンピシン(RFP)からRBTへの切り替えまたはRBT使用の理由は,RFPによる副作用28例(消化器症状16例,肝機能異常7例,皮膚症状6例,腎機能障害1例,血小板減少1例,以上重複を含む),薬剤相互作用6例,RFP耐性またはRFP耐性疑い5例であった。RBTを3週以上投与可能であった症例は,副作用による変更症例のうち20例(7...
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Published in | 結核 Vol. 88; no. 8; pp. 625 - 628 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本結核病学会
2013
日本結核病学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0022-9776 1884-2410 |
DOI | 10.11400/kekkaku.88.625 |
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Summary: | 〔目的〕結核症に対するリファブチン(RBT)の使用状況を明らかにする。〔対象〕複十字病院において2008年10月から2011年11月までにRBTを投与された42例(うち3例を除外)。〔結果〕平均年齢は69.7±18.1歳,BMIは19.1±3.4kg/m2であった。リファンピシン(RFP)からRBTへの切り替えまたはRBT使用の理由は,RFPによる副作用28例(消化器症状16例,肝機能異常7例,皮膚症状6例,腎機能障害1例,血小板減少1例,以上重複を含む),薬剤相互作用6例,RFP耐性またはRFP耐性疑い5例であった。RBTを3週以上投与可能であった症例は,副作用による変更症例のうち20例(71.4%),それ以外では9例(81.8%)であった。腎機能障害以外はすべての副作用でRBT投与可能であった。〔考察〕RFPの副作用は結核治療の妨げとなるが,RBTへの変更により減感作が不要であること,治療期間の短縮などのメリットがある可能性が示唆された。 |
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ISSN: | 0022-9776 1884-2410 |
DOI: | 10.11400/kekkaku.88.625 |