ボール弁による大動脈弁置換術後 35 年目に左冠動脈主幹部病変の狭心症を発症し,冠動脈バイパス術を施行した大動脈炎症候群の一例
「はじめに」症例は72歳, 女性. 35年前に大動脈炎症候群および大動脈弁閉鎖不全症(Aortic Valve Regurgitation:AR)と診断されボール弁によるAVRを施行された. 本年1月にLMT入口部90%狭窄病変の不安定狭心症を発症した. ボール弁のストラットが邪魔になり経皮的冠動脈形成術不可との診断のもと外科的血行再建の適応と診断された. 上腹部正中切開と左前側方切開による右胃大網動脈をグラフトとしたLADへのOPCABを施行した. 術後経過は良好で第17病日に退院した. 症例報告 症例:72歳, 女性. 主訴:胸痛. 既往歴:35年前, 大動脈炎症候群と診断され, ARに対...
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Published in | CIRCULATION CONTROL Vol. 27; no. 3; pp. 236 - 239 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本循環制御医学会
2006
Japan Society of Circulation Control in Medicine |
Subjects | |
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ISSN | 0389-1844 |
DOI | 10.11312/ccm.27.236 |
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Summary: | 「はじめに」症例は72歳, 女性. 35年前に大動脈炎症候群および大動脈弁閉鎖不全症(Aortic Valve Regurgitation:AR)と診断されボール弁によるAVRを施行された. 本年1月にLMT入口部90%狭窄病変の不安定狭心症を発症した. ボール弁のストラットが邪魔になり経皮的冠動脈形成術不可との診断のもと外科的血行再建の適応と診断された. 上腹部正中切開と左前側方切開による右胃大網動脈をグラフトとしたLADへのOPCABを施行した. 術後経過は良好で第17病日に退院した. 症例報告 症例:72歳, 女性. 主訴:胸痛. 既往歴:35年前, 大動脈炎症候群と診断され, ARに対してボール弁でAVR施行した. 現病歴:AVR後, ワーファリン, ステロイド内服にて経過観察としていた. 本年1月, 胸痛を自覚して当院搬送され, 狭心症疑いで精査目的に緊急入院となった. |
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ISSN: | 0389-1844 |
DOI: | 10.11312/ccm.27.236 |