施設内認知症高齢者の転倒発生前における臨床症状推移に関する検討
〔目的〕入院中の認知症高齢者における反復測定データを用い,転倒までの知的機能とBPSDの変化を検討した。〔対象〕岡山県内1ヶ所の病院に入院中の認知症高齢者全員51名とした。〔方法〕転倒の有無と知的機能およびBPSDについて6ヶ月間,1週間の調査間隔で測定した。解析は転倒前4週間の知的機能・BPSDの推移を抽出し,歩行レベル以上,車椅子レベル以下に分け,多重比較で検討した。〔結果〕歩行レベルでは知的機能の得点が,車椅子レベルでは知的機能の得点とBPSDの得点が転倒群において上昇し,統計的な有意差が示された。〔結語〕認知症高齢者の臨床症状をモニタリングすることによって,転倒予測に重要な手掛かりが得...
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| Published in | 理学療法科学 Vol. 26; no. 5; pp. 641 - 646 |
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| Main Authors | , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
理学療法科学学会
2011
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| Subjects | |
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| ISSN | 1341-1667 2434-2807 |
| DOI | 10.1589/rika.26.641 |
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| Summary: | 〔目的〕入院中の認知症高齢者における反復測定データを用い,転倒までの知的機能とBPSDの変化を検討した。〔対象〕岡山県内1ヶ所の病院に入院中の認知症高齢者全員51名とした。〔方法〕転倒の有無と知的機能およびBPSDについて6ヶ月間,1週間の調査間隔で測定した。解析は転倒前4週間の知的機能・BPSDの推移を抽出し,歩行レベル以上,車椅子レベル以下に分け,多重比較で検討した。〔結果〕歩行レベルでは知的機能の得点が,車椅子レベルでは知的機能の得点とBPSDの得点が転倒群において上昇し,統計的な有意差が示された。〔結語〕認知症高齢者の臨床症状をモニタリングすることによって,転倒予測に重要な手掛かりが得られると考えられる。 |
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| ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
| DOI: | 10.1589/rika.26.641 |