肢体不自由児家族の情報提供の現状とその課題

〔目的〕肢体不自由児の家族が情報提供している現状とその課題を明らかにするため調査をした.また,家族からの情報提供を具体的に支援する方法を検討した.〔対象〕T市肢体不自由児父母会に所属し特別支援学校や特別支援学級に通学の小学生中学生の家族28名である.〔方法〕家族が情報をどこに提供しているか,またその提供方法と内容を質問紙調査した.〔結果〕家族は全員,学校に情報提供し,学校以外に障害福祉サービス事業者や保健福祉事務所の保健師,行政の担当者等に23名(82.1%)が提供していた.この情報は受診医療機関や治療歴と家庭生活の介助方法であった.家族は提供時に負担を感じ,正しく伝えられているか不安を感じて...

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Published in理学療法科学 Vol. 26; no. 4; pp. 493 - 498
Main Author 芝原, 美由紀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2011
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.26.493

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Summary:〔目的〕肢体不自由児の家族が情報提供している現状とその課題を明らかにするため調査をした.また,家族からの情報提供を具体的に支援する方法を検討した.〔対象〕T市肢体不自由児父母会に所属し特別支援学校や特別支援学級に通学の小学生中学生の家族28名である.〔方法〕家族が情報をどこに提供しているか,またその提供方法と内容を質問紙調査した.〔結果〕家族は全員,学校に情報提供し,学校以外に障害福祉サービス事業者や保健福祉事務所の保健師,行政の担当者等に23名(82.1%)が提供していた.この情報は受診医療機関や治療歴と家庭生活の介助方法であった.家族は提供時に負担を感じ,正しく伝えられているか不安を感じていた.これらの情報を家族が記録し保持することについて20名が必要と回答した.11名(39.3%)が情報を記録するものがほしいと回答した.〔結語〕今後,肢体不自由児家族の情報提供を支援するツールとして,情報を記録し保持する手帳など具体的に検討する必要がある.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.26.493