乳癌化学療法クリニカルパス改善に向けたレジメン別バリアンス分析

「はじめに」癌化学療法は, その安全・確実な実施のために, 治療法に関する十分な情報提供, 血液学的検査を含めた治療前評価, 治療当日から数日に及ぶ副作用の的確な評価とそれに対する迅速な対応などが求められる. その際クリニカルパス(以下, パス)を用いることで, 診療内容の標準化とアウトカム達成を目指した治療の展開が可能となるため, パスを化学療法に適応することは, 化学療法実施上の様々な問題点の解決につながる可能性を持つ. しかし, 化学療法においてはレジメンごとに診療内容は異なり, 例えば副作用への対応も違いがある. これが化学療法領域においてパスが容易に展開できていない理由の一つと思われ...

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Published in日本クリニカルパス学会誌 Vol. 20; no. 2; pp. 141 - 144
Main Authors 青儀, 健二郎, 羽藤, 慎二, 清水, 弥生, 宮内, 一恵, 河村, 進
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本クリニカルパス学会 20.06.2018
日本クリニカルパス学会
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ISSN2187-6592
2436-1046
DOI10.50842/jjscp.20.2_141

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Summary:「はじめに」癌化学療法は, その安全・確実な実施のために, 治療法に関する十分な情報提供, 血液学的検査を含めた治療前評価, 治療当日から数日に及ぶ副作用の的確な評価とそれに対する迅速な対応などが求められる. その際クリニカルパス(以下, パス)を用いることで, 診療内容の標準化とアウトカム達成を目指した治療の展開が可能となるため, パスを化学療法に適応することは, 化学療法実施上の様々な問題点の解決につながる可能性を持つ. しかし, 化学療法においてはレジメンごとに診療内容は異なり, 例えば副作用への対応も違いがある. これが化学療法領域においてパスが容易に展開できていない理由の一つと思われる. 化学療法実施においてきめ細かい対応をするためには, レジメンごとに臨床上起こる事象がどのように異なるかを検討し, それに対応できるパスを作成・改善する必要がある. バリアンス分析はそのパスの作成・改善のためのPDCAサイクルを回す重要な方法の一つであることは論を待たない.
ISSN:2187-6592
2436-1046
DOI:10.50842/jjscp.20.2_141