妊娠関連赤芽球癆の1例

赤芽球癆は選択的に赤血球系の産生のみが低下ないし欠損する疾患である.後天性赤芽球癆の原因には,胸腺腫,悪性腫瘍,自己免疫疾患,ウイルス感染,腎不全,薬剤などがある.症例は20歳代女性.妊娠26週に貧血を認め,骨髄検査で赤芽球系の著明な低形成を認め赤芽球癆を疑った.妊娠以外の原因を疑う所見はなく,赤血球輸血を行いながら妊娠を継続し,自然経腟分娩で出産した.その後,無治療で貧血は改善した.一連の経過より妊娠関連赤芽球癆と考えられた....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 101; no. 7; pp. 2042 - 2044
Main Authors 伊藤, 巧, 進藤, 基博, 山本, 昌代, 鳥本, 悦宏, 市來, 一彦, 杉山, 絢子, 岡村, 直香, 高後, 裕, 生田, 克哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2012
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.101.2042

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Summary:赤芽球癆は選択的に赤血球系の産生のみが低下ないし欠損する疾患である.後天性赤芽球癆の原因には,胸腺腫,悪性腫瘍,自己免疫疾患,ウイルス感染,腎不全,薬剤などがある.症例は20歳代女性.妊娠26週に貧血を認め,骨髄検査で赤芽球系の著明な低形成を認め赤芽球癆を疑った.妊娠以外の原因を疑う所見はなく,赤血球輸血を行いながら妊娠を継続し,自然経腟分娩で出産した.その後,無治療で貧血は改善した.一連の経過より妊娠関連赤芽球癆と考えられた.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.101.2042