地域発症率からみた好酸球性膿疱性毛包炎における衛生仮説の検証
要旨:好酸球性膿疱性毛包炎(eosinophilic pustular folliculitis; EPF)は,Th2細胞の高IL-5発現を伴う疾患であり,Th1変調を導く治療が有効である.我々は北九州産業医大医療圏において,多発Bowen病患者が八幡東区,八幡西区,若松区に多く,戸畑区,小倉北区,小倉南区で比較的少ないことを報告し,同症が鉄鋼業や石炭関連産業を背景とするTh1変調地区に多いことを示してきた.同様に,EPFの地域発症率を調べたところ,逆に戸畑区で高く,八幡東区で低いことを見出した.これはEPFが衛生仮説の代表的疾患であることを示唆している....
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Published in | JOURNAL OF UOEH Vol. 35; no. 3; pp. 201 - 205 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
学校法人 産業医科大学
01.09.2013
産業医科大学 |
Subjects | |
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ISSN | 0387-821X 2187-2864 |
DOI | 10.7888/juoeh.35.201 |
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Summary: | 要旨:好酸球性膿疱性毛包炎(eosinophilic pustular folliculitis; EPF)は,Th2細胞の高IL-5発現を伴う疾患であり,Th1変調を導く治療が有効である.我々は北九州産業医大医療圏において,多発Bowen病患者が八幡東区,八幡西区,若松区に多く,戸畑区,小倉北区,小倉南区で比較的少ないことを報告し,同症が鉄鋼業や石炭関連産業を背景とするTh1変調地区に多いことを示してきた.同様に,EPFの地域発症率を調べたところ,逆に戸畑区で高く,八幡東区で低いことを見出した.これはEPFが衛生仮説の代表的疾患であることを示唆している. |
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ISSN: | 0387-821X 2187-2864 |
DOI: | 10.7888/juoeh.35.201 |