理学療法のエビデンス構築に向けた運動イメージ・運動模倣の神経基盤の探索

「1. はじめに」 運動学習トレーニングの一環として運動イメージや運動模倣が理学療法の臨床現場で利用される機会は多い. 特に, 運動イメージを用いた理学療法については脳卒中理学療法診療ガイドラインにおいてその有用性が示されており, 運動イメージを用いた理学療法の今後の発展への期待も高まっている. 一方, 運動イメージや運動模倣の神経基盤については, すべてが明らかにされているとは言い難い. そのため, これらの手法が経験則のみに基づいて理学療法場面で使用されている例も少なくない. Evidence-based physical therapy(EBPT)という概念のもと, 理学療法のエビデンス...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本基礎理学療法学雑誌 Vol. 21; no. 1; pp. 55 - 62
Main Author 菅田, 陽怜
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本基礎理学療法学会 18.12.2018
Japanese Association of Physical Therapy Fundamentals
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN2186-0742
2434-0731
DOI10.24780/jptf.21.1_55

Cover

More Information
Summary:「1. はじめに」 運動学習トレーニングの一環として運動イメージや運動模倣が理学療法の臨床現場で利用される機会は多い. 特に, 運動イメージを用いた理学療法については脳卒中理学療法診療ガイドラインにおいてその有用性が示されており, 運動イメージを用いた理学療法の今後の発展への期待も高まっている. 一方, 運動イメージや運動模倣の神経基盤については, すべてが明らかにされているとは言い難い. そのため, これらの手法が経験則のみに基づいて理学療法場面で使用されている例も少なくない. Evidence-based physical therapy(EBPT)という概念のもと, 理学療法のエビデンスを構築・強化していくためには運動イメージや運動模倣に関する神経基盤の解明が重要となる. そこで, 本稿では, 運動イメージと運動模倣に焦点を当て, 非侵襲的脳機能計測法の中で特に高い時空間分解能を有する脳磁図(MEG)を用いて検討した我々の研究について紹介する.
ISSN:2186-0742
2434-0731
DOI:10.24780/jptf.21.1_55