WEBを用いた身体活動測定システムの3軸加速度計による妥当性
目的:我々は,これまでにWebを用いた身体活動測定システムを開発してきた。本研究では,3軸加速度計を妥当性の基準として身体活動測定システムの課題や特徴を明らかにすることを目的とした。方法:対象者は20~22歳の女性75人であった。就寝前にコンピュータを使って1日の行動を振り返り7日間毎日入力させた。調査結果はWebサーバーに集められ,15分ごとに記録された行動記録の活動強度を集計した。3軸加速度計をシステムの入力日に合わせて腰部前方に装着させた。結果:身体活動測定システムと3軸加速度計による総エネルギー消費量(TEE),活動エネルギー消費量(AEE),身体活動レベル(PAL)のそれぞれの間にr...
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| Published in | 運動疫学研究 Vol. 17; no. 1; pp. 19 - 28 |
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| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本運動疫学会
31.03.2015
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1347-5827 2434-2017 |
| DOI | 10.24804/ree.17.19 |
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| Summary: | 目的:我々は,これまでにWebを用いた身体活動測定システムを開発してきた。本研究では,3軸加速度計を妥当性の基準として身体活動測定システムの課題や特徴を明らかにすることを目的とした。方法:対象者は20~22歳の女性75人であった。就寝前にコンピュータを使って1日の行動を振り返り7日間毎日入力させた。調査結果はWebサーバーに集められ,15分ごとに記録された行動記録の活動強度を集計した。3軸加速度計をシステムの入力日に合わせて腰部前方に装着させた。結果:身体活動測定システムと3軸加速度計による総エネルギー消費量(TEE),活動エネルギー消費量(AEE),身体活動レベル(PAL)のそれぞれの間にr=0.875(p<0.01),r=0.773(p<0.01),r=0.715(p<0.01)の有意な高い相関関係がみられた。一方,身体活動測定システムによるTEE,AEE,PALは,いずれも3軸加速度計に比較して有意(p<0.05)に高い値を示した。強度別時間の比較で,本システムのデータは3軸加速度計に比較して,3 METs以上では過大評価し,1.6~2.9 METsでは過小評価していた。強度別時間の相関では,3.0 METs以上ではr=0.495(p<0.01)の有意な関連が認められたが,1.6~2.9 METs,4 METs以上では有意な関連が認められなかった。結論:本システムは多人数に対して同時一斉に身体活動量を高い妥当性で評価することが可能であるが,加速度計による平均値との比較では有意差がみられたことから,強度別,行動内容別に更なる検討が必要であると考えられた。 |
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| ISSN: | 1347-5827 2434-2017 |
| DOI: | 10.24804/ree.17.19 |