ハムストリング肉離れからのスポーツ復帰時の身体機能―損傷型による比較

(目的)ハムストリング肉離れのスポーツ復帰までの期間と復帰時の筋力,柔軟性について損傷型別に比較検討すること.(方法)対象は2019 年10 月から2022 年3 月までに当院にてMRI でハムストリング肉離れと診断し,リハビリテーションを行いスポーツ復帰まで経過観察できた33 例である.JISS 分類にて筋線維型(I 型)と腱膜型(II 型)に分け,受診からスポーツ開始までの期間(スポーツ開始期間),受診からスポーツ復帰までの期間(スポーツ復帰期間),スポーツ開始時の等速性膝屈曲筋力(180̊/秒,60̊/秒),Straight Leg Rising(SLR),Active Knee Ext...

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Published in日本臨床スポーツ医学会誌 Vol. 32; no. 1; pp. 85 - 90
Main Authors 三宅, 秀俊, 渡辺, 知真, 氷見, 量, 石川, 徹也, 杉山, 貴哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床スポーツ医学会 31.01.2024
日本臨床スポーツ医学会
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ISSN1346-4159
2758-3767
DOI10.57474/jjcsm.32.1_85

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Summary:(目的)ハムストリング肉離れのスポーツ復帰までの期間と復帰時の筋力,柔軟性について損傷型別に比較検討すること.(方法)対象は2019 年10 月から2022 年3 月までに当院にてMRI でハムストリング肉離れと診断し,リハビリテーションを行いスポーツ復帰まで経過観察できた33 例である.JISS 分類にて筋線維型(I 型)と腱膜型(II 型)に分け,受診からスポーツ開始までの期間(スポーツ開始期間),受診からスポーツ復帰までの期間(スポーツ復帰期間),スポーツ開始時の等速性膝屈曲筋力(180̊/秒,60̊/秒),Straight Leg Rising(SLR),Active Knee Extension Test(AKET)を評価した.統計解析は,復帰期間,筋力,柔軟性項目をMann-Whitney のU 検定,Welch のT 検定を用い,有意水準は5%とした.(結果)スポーツ開始期間,スポーツ復帰期間ともにI 型がII 型と比較し有意に短かった(p<0.05,p <0.01).スポーツ開始時の等速性膝屈曲筋力の患健比は180̊/秒,60̊/秒ともに両群間に有意差を認めなかった.SLR の健患差,AKET の健患差は両群間に有意差を認めなかった.(結語)ハムストリング肉離れからのスポーツ復帰時において,復帰期間は損傷型により異なり,筋力・柔軟性は損傷型に関係なく改善していた.
ISSN:1346-4159
2758-3767
DOI:10.57474/jjcsm.32.1_85