Tilt table傾斜角度増加に伴う荷重量変化と下肢筋活動の関係
本研究の目的はTilt table傾斜角度の漸増に伴う下肢荷重量の増加と下肢筋活動の変化との関係を調査することである。健常成人7名を対象とした。Tilt table傾斜角度を段階的に変化させた時の下肢筋活動量と静止立位時の一側下肢筋活動量を比較した(実験1)。次に,対象者を電動Tilt table上に寝かせ,傾斜を0°~80°まで連続的に変化させた時の一側下肢筋活動を導出した(実験2)。両実験の結果,Tilt table傾斜角度が増加しても大腿直筋,内側広筋,大腿二頭筋,半腱様筋,前脛骨筋の筋活動量は変化せず,静止立位時に比べ僅かなものであった。それに対し,ヒラメ筋はTilt table傾斜角...
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Published in | 理学療法科学 Vol. 20; no. 4; pp. 293 - 297 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
理学療法科学学会
2005
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Subjects | |
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ISSN | 1341-1667 2434-2807 |
DOI | 10.1589/rika.20.293 |
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Summary: | 本研究の目的はTilt table傾斜角度の漸増に伴う下肢荷重量の増加と下肢筋活動の変化との関係を調査することである。健常成人7名を対象とした。Tilt table傾斜角度を段階的に変化させた時の下肢筋活動量と静止立位時の一側下肢筋活動量を比較した(実験1)。次に,対象者を電動Tilt table上に寝かせ,傾斜を0°~80°まで連続的に変化させた時の一側下肢筋活動を導出した(実験2)。両実験の結果,Tilt table傾斜角度が増加しても大腿直筋,内側広筋,大腿二頭筋,半腱様筋,前脛骨筋の筋活動量は変化せず,静止立位時に比べ僅かなものであった。それに対し,ヒラメ筋はTilt table傾斜角度の変化に伴う荷重量と筋活動量との間に強い相関関係を認めた。腓腹筋外側頭と腓腹筋内側頭はヒラメ筋とは筋活動様相が異なっていた。以上の事実を踏まえ,Tilt table上立位における下肢部分荷重の有用性と,下腿三頭筋における運動学的な機能形態の違いについて議論した。 |
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ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
DOI: | 10.1589/rika.20.293 |