汎用型脳梗塞急性期クリニカルパスの離床時期の検討

諸言:当院では2011年度より汎用型脳梗塞急性期クリニカルパスを導入し、2013年4月にリハビリ介入時期と安静度の改訂をした。結果を2013年度の日本クリニカルパス学会誌で報告した。今回、適切な離床時期判断の一助とするため汎用型脳梗塞急性期クリニカルパスの離床日より早期に離床した患者と遅く離床した患者で運動機能、合併症について比較、検討した。対象:2013年4月に脳梗塞で当院の神経内科に入院し、汎用型脳梗塞急性期クリニカルパスの適用者でリハビリを実施し、2014年3月末日までに退院した130名を対象とした。離床の中央値より早期(入院から8日以内)に離床した患者(A群)と離床の中央値以降(入院か...

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Published in日本クリニカルパス学会誌 Vol. 18; no. 1; pp. 50 - 54
Main Authors 安永, 雅年, 松本, 雄, 中山, 貴博, 坂本, 太朗, 小林, 香穂
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本クリニカルパス学会 15.03.2016
日本クリニカルパス学会
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ISSN2187-6592
2436-1046
DOI10.50842/jjscp.18.1_50

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Summary:諸言:当院では2011年度より汎用型脳梗塞急性期クリニカルパスを導入し、2013年4月にリハビリ介入時期と安静度の改訂をした。結果を2013年度の日本クリニカルパス学会誌で報告した。今回、適切な離床時期判断の一助とするため汎用型脳梗塞急性期クリニカルパスの離床日より早期に離床した患者と遅く離床した患者で運動機能、合併症について比較、検討した。対象:2013年4月に脳梗塞で当院の神経内科に入院し、汎用型脳梗塞急性期クリニカルパスの適用者でリハビリを実施し、2014年3月末日までに退院した130名を対象とした。離床の中央値より早期(入院から8日以内)に離床した患者(A群)と離床の中央値以降(入院から9日以降)に離床した患者(B群)とした。方法:調査項目はパス適用率、入院からリハビリ開始までの日数、入院から離床(車いす乗車)までの日数、入院時NIHSS、転帰、合併症、脳主幹動脈高度狭窄、出血性脳梗塞、入院期間とし、2群間で比較検討を行った。結果:2群間で年齢、性別、再発に有意差はみられなかった。A群はラクナ梗塞が多く、重症度が低く、脳主幹動脈高度狭窄が少なかった。B群は回復期病院への転院、脳主幹動脈高度狭窄、合併症が多く、2群間で有意差がみられた。結語:脳主幹動脈高度狭窄のない症例はより臥床期間の短い離床のプロトコールを検討していく。引き続きパスの効率化と安全な安静度のステップアップが今後も課題と考える。
ISSN:2187-6592
2436-1046
DOI:10.50842/jjscp.18.1_50