COVID-19流行前後におけるbystander CPR施行率の比較

目的:COVID-19流行前後における院外心停止(OHCA)症例へのbystander CPRの施行率を調べること。方法:2018年4月1日〜2020年3月31日の2年間をCOVID-19流行前群,2020年4月1日〜2022年3月31日の2年間をCOVID-19流行後群として比較した。対象は当院へ救急搬送されたOHCA症例で,一般市民(非医療関係者)が最初に接触したものとした。結果:COVID-19流行前群では610例のOHCA症例に対しbystander CPRの施行率は40.8%であった。一方,COVID-19流行後群では623例に対し43.8%であり,流行前後で有意差を認めなかった。ま...

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Published in日本臨床救急医学会雑誌 Vol. 27; no. 5; pp. 625 - 629
Main Authors 池田, 督司, 岩瀬, 史明, 宮崎, 善史, 柳沢, 政彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床救急医学会 31.10.2024
日本臨床救急医学会
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ISSN1345-0581
2187-9001
DOI10.11240/jsem.27.625

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Summary:目的:COVID-19流行前後における院外心停止(OHCA)症例へのbystander CPRの施行率を調べること。方法:2018年4月1日〜2020年3月31日の2年間をCOVID-19流行前群,2020年4月1日〜2022年3月31日の2年間をCOVID-19流行後群として比較した。対象は当院へ救急搬送されたOHCA症例で,一般市民(非医療関係者)が最初に接触したものとした。結果:COVID-19流行前群では610例のOHCA症例に対しbystander CPRの施行率は40.8%であった。一方,COVID-19流行後群では623例に対し43.8%であり,流行前後で有意差を認めなかった。また,心停止の目撃があった症例に限っても同様にCOVID-19流行前後で有意差を認めなかった。結論:COVID-19の流行がbystander CPRの施行率に及ぼす影響は小さいと考えられた。
ISSN:1345-0581
2187-9001
DOI:10.11240/jsem.27.625