児童のロコモティブシンドローム発生と運動イメージ想起能力との関連
本研究の目的は児童のロコモティブシンドローム(以下,ロコモ)発生と運動イメージ想起能力との関連を明らかにすることである。対象は小学生の児童212名とした。ロコモ判定には運動器機能不全チェック項目,運動イメージ想起能力の測定にはメンタルローテーション課題を用いた。ロコモ判定の結果から,対象者を陽性群38名と陰性群174名の2群に分けた。2群比較の結果,ロコモ陽性群では,有意に男児が多く,年齢,身長,体重,ローレル指数が高く,メンタルローテーション課題の成績が不良であった。性別,年齢,体格を調整したロジスティック回帰分析の結果,メンタルローテーション課題の成績は,ロコモ判定結果に対する有意な説明変...
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Published in | ヘルスプロモーション理学療法研究 Vol. 10; no. 4; pp. 183 - 188 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本ヘルスプロモーション理学療法学会
28.01.2021
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Subjects | |
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ISSN | 2186-3741 2187-3305 |
DOI | 10.9759/hppt.10.183 |
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Summary: | 本研究の目的は児童のロコモティブシンドローム(以下,ロコモ)発生と運動イメージ想起能力との関連を明らかにすることである。対象は小学生の児童212名とした。ロコモ判定には運動器機能不全チェック項目,運動イメージ想起能力の測定にはメンタルローテーション課題を用いた。ロコモ判定の結果から,対象者を陽性群38名と陰性群174名の2群に分けた。2群比較の結果,ロコモ陽性群では,有意に男児が多く,年齢,身長,体重,ローレル指数が高く,メンタルローテーション課題の成績が不良であった。性別,年齢,体格を調整したロジスティック回帰分析の結果,メンタルローテーション課題の成績は,ロコモ判定結果に対する有意な説明変数であった。以上から運動イメージ想起能力は,児童におけるロコモ発生に影響する因子であることが明らかとなった。 |
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ISSN: | 2186-3741 2187-3305 |
DOI: | 10.9759/hppt.10.183 |