高齢者のスクワット動作の特徴
〔目的〕理学療法で用いられるスクワット動作における加齢の影響を重心変化から明らかにする.〔対象〕健常高齢者19名(平均70.5歳)を60歳代と70歳代の群に分けた.〔方法〕三次元動作解析装置を用い,閉眼スクワット動作時の重心の聴覚刺激からの反応時間,前後,左右,垂直方向の各最大変位,下方最大速度を求めた.〔結果〕重心反応時間は年代間で差は認められなかった.70歳代の下方最大変位および速度は60歳代に比べて有意に低下し,前後方向最大変位が増大する傾向であった.〔結語〕高齢者のスクワット動作は浅く,ゆっくりなることが明らかとなった.また,矢状面上での重心運動が加齢によって影響される可能性が示された...
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Published in | 理学療法科学 Vol. 29; no. 5; pp. 765 - 769 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
理学療法科学学会
2014
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Subjects | |
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ISSN | 1341-1667 2434-2807 |
DOI | 10.1589/rika.29.765 |
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Summary: | 〔目的〕理学療法で用いられるスクワット動作における加齢の影響を重心変化から明らかにする.〔対象〕健常高齢者19名(平均70.5歳)を60歳代と70歳代の群に分けた.〔方法〕三次元動作解析装置を用い,閉眼スクワット動作時の重心の聴覚刺激からの反応時間,前後,左右,垂直方向の各最大変位,下方最大速度を求めた.〔結果〕重心反応時間は年代間で差は認められなかった.70歳代の下方最大変位および速度は60歳代に比べて有意に低下し,前後方向最大変位が増大する傾向であった.〔結語〕高齢者のスクワット動作は浅く,ゆっくりなることが明らかとなった.また,矢状面上での重心運動が加齢によって影響される可能性が示された.高齢者への健康増進プログラムや理学療法でスクワット動作を行う時,加齢の影響を考慮する必要がある. |
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ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
DOI: | 10.1589/rika.29.765 |