Bland-Altman分析を用いた骨格性下顎前突症における軟組織側貌予測の正確度について

「緒言」骨格性下顎前突症患者は, 不正咬合に加えて顕著な顎顔面形態の不調和を自覚する場合が多く, 下顎の突出や薄い唇など自身の顔貌に嫌悪感を持つ傾向がある. 特に, 側貌における口唇やオトガイ部の形態に関心が高いことから, 外科的矯正治療後のみならずデンタルディコンペンセーションによる術前矯正歯科治療時の側貌変化についても予め患者へ提示することは非常に重要である. 骨格性下顎前突症患者の治療後の側貌予測については先人により多くの報告が存在するものの, manual predictionやdigital predictionについてはt検定や相関係数を用いて評価しており, 系統誤差である固定誤差...

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Published in日本顎変形症学会雑誌 Vol. 33; no. 4; pp. 259 - 267
Main Authors 内川, 菜摘, 宇塚, 聡, 宮下, 渉, 藤原, 由梨, 水谷, 匡佑
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本顎変形症学会 2023
日本顎変形症学会
Subjects
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ISSN0916-7048
1884-5045
DOI10.5927/jjjd.33.259

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Summary:「緒言」骨格性下顎前突症患者は, 不正咬合に加えて顕著な顎顔面形態の不調和を自覚する場合が多く, 下顎の突出や薄い唇など自身の顔貌に嫌悪感を持つ傾向がある. 特に, 側貌における口唇やオトガイ部の形態に関心が高いことから, 外科的矯正治療後のみならずデンタルディコンペンセーションによる術前矯正歯科治療時の側貌変化についても予め患者へ提示することは非常に重要である. 骨格性下顎前突症患者の治療後の側貌予測については先人により多くの報告が存在するものの, manual predictionやdigital predictionについてはt検定や相関係数を用いて評価しており, 系統誤差である固定誤差(fixed error)や比例誤差(proportional error)を検出して正確度を十分に検証したものや術前矯正治療後の側貌を予測した報告は少ない. そこで本研究では, 骨格性下顎前突症患者の初診時と術前矯正歯科治療後および顎矯正手術前後の軟組織予測の正確度についてBland-Altman分析を用いて誤差の傾向を検証した.
ISSN:0916-7048
1884-5045
DOI:10.5927/jjjd.33.259