大学新入生におけるライフスキル獲得水準の性別および専攻別の特徴
目的:本研究の第一の目的は,大学新入生におけるライフスキル獲得水準の性別および専攻別の特徴を明らかにすることであった。第二の目的は,その結果を踏まえてより良い体育授業の設計を展望することであった。方法:筑波大学の2015年秋学期開講必修科目「基礎体育」を履修した1,325名(男子745,女子580)を対象に,日常生活スキル尺度(島本・石井,2006)によるライフスキル調査を行った。この尺度は,対人スキル(親和性,リーダーシップ,感受性,対人マナー)と個人的スキル(計画性,自尊心,情報要約力,前向きな思考)の下位概念(下位因子)から構成される。ライフスキルの下位概念(下位因子)の各得点を,性×専...
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| Published in | 運動疫学研究 Vol. 22; no. 1; pp. 13 - 21 |
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| Main Authors | , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本運動疫学会
31.03.2020
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| Subjects | |
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| ISSN | 1347-5827 2434-2017 |
| DOI | 10.24804/ree.1909 |
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| Summary: | 目的:本研究の第一の目的は,大学新入生におけるライフスキル獲得水準の性別および専攻別の特徴を明らかにすることであった。第二の目的は,その結果を踏まえてより良い体育授業の設計を展望することであった。方法:筑波大学の2015年秋学期開講必修科目「基礎体育」を履修した1,325名(男子745,女子580)を対象に,日常生活スキル尺度(島本・石井,2006)によるライフスキル調査を行った。この尺度は,対人スキル(親和性,リーダーシップ,感受性,対人マナー)と個人的スキル(計画性,自尊心,情報要約力,前向きな思考)の下位概念(下位因子)から構成される。ライフスキルの下位概念(下位因子)の各得点を,性×専攻の2要因分散分析によって解析した。結果:対人スキルは男子よりも女子が有意に高く,それは親和性と感受性の高さによるものであった。専攻別の特徴として,対人スキルと個人的スキルともに,社会・国際学を専攻する学生が最も高く,情報学を専攻する学生が最も低かった。これは,親和性とリーダーシップ,計画性の差異によるものであった。結論:大学新入生のライフスキルは,性別と専攻別でそれぞれ特徴のあることが明らかになった。これらを踏まえて,大学新入生へのより良い体育授業の設計を展望した。 |
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| ISSN: | 1347-5827 2434-2017 |
| DOI: | 10.24804/ree.1909 |