キネシオテーピング®の理論と基本貼付法

〔目的〕キネシオテーピング®の理論と基本貼付法についてまとめた.伸縮性テープを皮膚に貼付することで体液の循環を改善させ,自然治癒力を高める効果が期待されるテーピング法である.人体の比較的浅層へのアプローチから膜組織の乱れを評価・調整し,筋膜を中心とした機能改善を目的とする.効果として,筋機能の改善,体液の循環改善,疼痛抑制,関節矯正,治療効果持続時間の延長等がある.テープ自体をほとんど伸張せずに貼るのが特徴である.またテープの伸張率を変えて貼付することによって,低伸張での貼付は表層の皮膚・筋膜・筋に対してアプローチでき,高伸張での貼付は深層の腱・靱帯および関節矯正等に応用できる.このような特徴...

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Published in理学療法科学 Vol. 27; no. 2; pp. 239 - 245
Main Author 吉田, 一也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2012
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.27.239

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Summary:〔目的〕キネシオテーピング®の理論と基本貼付法についてまとめた.伸縮性テープを皮膚に貼付することで体液の循環を改善させ,自然治癒力を高める効果が期待されるテーピング法である.人体の比較的浅層へのアプローチから膜組織の乱れを評価・調整し,筋膜を中心とした機能改善を目的とする.効果として,筋機能の改善,体液の循環改善,疼痛抑制,関節矯正,治療効果持続時間の延長等がある.テープ自体をほとんど伸張せずに貼るのが特徴である.またテープの伸張率を変えて貼付することによって,低伸張での貼付は表層の皮膚・筋膜・筋に対してアプローチでき,高伸張での貼付は深層の腱・靱帯および関節矯正等に応用できる.このような特徴的な貼付法は治療だけではなく,理学療法評価への応用も期待でき,理学療法士分野へのさらなる進出が期待される.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.27.239