新しい表面電極筋電図処理法による等尺性随意収縮時の筋線維伝導速度の推定と検証

筋線維伝導速度(MFCV)を詳細に調べる目的で正規化ピーク平均法(NPAT)を提案した。等尺性肘屈曲運動中の健常者10人から表面電極列で得た筋電図を,電極の位置が神経筋接合部付近の筋電図データ1と神経筋接合部から充分離れた筋電図データ2に分けた。さらに計算機シミュレーションでMFCVの分布を推定した。その結果,MFCV推定値において筋電図データ2は既存の報告とよく一致していたのに対し,筋電図データ1は異常に大きな値を示した。また,筋電図データ1上のMFCVは筋電図データ2よりも有意に広く分布していることが確認できた。これらのことより,NPATはMFCVの算出に有用で,詳しい筋活動の情報が得られ...

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Published in理学療法科学 Vol. 19; no. 4; pp. 275 - 279
Main Authors 田口, 孝行, 原, 和彦, 細田, 多穂, 藤縄, 理, 久保田, 章仁, 中山, 彰一, 溝呂木, 忠, 熊井, 初穂, 磯崎, 弘司, 井上, 和久, 江原, 晧吉, 西原, 賢, 二見, 俊郎, 丸岡, 弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2004
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.19.275

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Summary:筋線維伝導速度(MFCV)を詳細に調べる目的で正規化ピーク平均法(NPAT)を提案した。等尺性肘屈曲運動中の健常者10人から表面電極列で得た筋電図を,電極の位置が神経筋接合部付近の筋電図データ1と神経筋接合部から充分離れた筋電図データ2に分けた。さらに計算機シミュレーションでMFCVの分布を推定した。その結果,MFCV推定値において筋電図データ2は既存の報告とよく一致していたのに対し,筋電図データ1は異常に大きな値を示した。また,筋電図データ1上のMFCVは筋電図データ2よりも有意に広く分布していることが確認できた。これらのことより,NPATはMFCVの算出に有用で,詳しい筋活動の情報が得られる可能性を示唆した。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.19.275