手術を控えた変形性膝関節症患者における股関節伸展，外転，外旋筋力について

• Published in: 理学療法科学 Vol. 35; no. 6; pp. 837 - 841
• Main Authors: 熊谷, 創, 荒谷, 咲希, 川村, 大介, 前田, 健太郎, 布施, 伸悟
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 理学療法科学学会 2020
• Subjects: 変形性膝関節症; 筋力; 股関節
• ISSN: 1341-1667; 2434-2807
• DOI: 10.1589/rika.35.837

〔目的〕片側人工膝関節置換術を控えた変形性膝関節症（膝OA）患者における術後の股関節周囲筋へのアプローチ考案の一助になるデータを得ることを目的とした．〔対象と方法〕対象は，年齢，性別をマッチングさせた膝OA群18名，膝OAあり群17名であった．方法は，ハンドヘルドダイナモメーターを用いて，股関節伸展，外転，外旋筋力を2回ずつ測定した．〔結果〕股関節伸展および外転筋力において，膝OAあり群で有意な筋力低下を認めた．膝OAあり群の術側と非術側間での比較では，3方向全てにおいて有意差を認めなかった．〔結語〕手術を控えた変形性膝関節症患者は，術前から股関節周囲筋力が低下していることが示唆された．さらには，その筋力低下は両側性に認められた．