脳卒中片麻痺者における端座位と立位での骨盤回旋角度変化と関連因子の検討
〔目的〕脳卒中片麻痺者における端座位および立位の水平面骨盤回旋角度とその差異に関連する因子を明らかにすることを目的とした.〔対象〕当院入院中の脳卒中片麻痺者38名を対象とした.〔方法〕端座位と立位での骨盤回旋角度を測定し,その角度変化と疾患特性や機能障害等との関連を重回帰分析にて検討した.〔結果〕骨盤回旋角度は端座位で1.1 ± 3.6°,立位で3.8 ± 6.4°後方回旋しており,立位では正中位および端座位と比較して有意に回旋偏倚を認めた.重回帰分析により回旋角度変化を規定する因子として,下肢Brunnstrom recovery stageと歩行能力が抽出された.〔結語〕脳卒中片麻痺者の骨...
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Published in | 理学療法科学 Vol. 30; no. 5; pp. 683 - 687 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
理学療法科学学会
2015
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1341-1667 2434-2807 |
DOI | 10.1589/rika.30.683 |
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Summary: | 〔目的〕脳卒中片麻痺者における端座位および立位の水平面骨盤回旋角度とその差異に関連する因子を明らかにすることを目的とした.〔対象〕当院入院中の脳卒中片麻痺者38名を対象とした.〔方法〕端座位と立位での骨盤回旋角度を測定し,その角度変化と疾患特性や機能障害等との関連を重回帰分析にて検討した.〔結果〕骨盤回旋角度は端座位で1.1 ± 3.6°,立位で3.8 ± 6.4°後方回旋しており,立位では正中位および端座位と比較して有意に回旋偏倚を認めた.重回帰分析により回旋角度変化を規定する因子として,下肢Brunnstrom recovery stageと歩行能力が抽出された.〔結語〕脳卒中片麻痺者の骨盤回旋角度は立位で麻痺側後方回旋が生じ,その角度差は麻痺の重症度や歩行能力により影響を受ける可能性が示唆された. |
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ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
DOI: | 10.1589/rika.30.683 |