陽イオン交換樹脂を用いた羊毛由来タンパク質からのアミノ酸製造における反応装置の検討
羊毛の約 94 % がタンパク質であることに着目し,加水分解して利用価値の高いアミノ酸を製造する検討を行った。しかし,羊毛は化学繊維と混紡されていることが多く,分離工程が必要となる。また,従来法では高濃度の塩酸を使用するため環境負荷が高い。そこで,加圧熱水処理により羊毛のみを水溶性タンパク質に転換し,H形強酸性陽イオン交換樹脂 (以下,陽イオン交換樹脂) を用いて加水分解を行う2段階反応を試みた。本報告では,羊毛の過分解を抑制した加圧熱水処理実験と陽イオン交換樹脂を用いた加水分解実験を行い,2段階加水分解装置の概念設計について検討した。その結果,加圧熱水処理により得られた水溶性成分を随時排出し...
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Published in | Journal of the Japan Society of Material Cycles and Waste Management Vol. 29; pp. 1 - 7 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
Tokyo
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
2018
Japan Science and Technology Agency |
Subjects | |
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ISSN | 1883-5856 1883-5899 |
DOI | 10.3985/jjsmcwm.29.1 |
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Summary: | 羊毛の約 94 % がタンパク質であることに着目し,加水分解して利用価値の高いアミノ酸を製造する検討を行った。しかし,羊毛は化学繊維と混紡されていることが多く,分離工程が必要となる。また,従来法では高濃度の塩酸を使用するため環境負荷が高い。そこで,加圧熱水処理により羊毛のみを水溶性タンパク質に転換し,H形強酸性陽イオン交換樹脂 (以下,陽イオン交換樹脂) を用いて加水分解を行う2段階反応を試みた。本報告では,羊毛の過分解を抑制した加圧熱水処理実験と陽イオン交換樹脂を用いた加水分解実験を行い,2段階加水分解装置の概念設計について検討した。その結果,加圧熱水処理により得られた水溶性成分を随時排出し,酸点密度の高い陽イオン交換樹脂を高密度で充填して加水分解することが有効であることが示唆された。 |
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Bibliography: | ObjectType-Article-1 SourceType-Scholarly Journals-1 ObjectType-Feature-2 content type line 14 |
ISSN: | 1883-5856 1883-5899 |
DOI: | 10.3985/jjsmcwm.29.1 |