回復期リハビリテーション病棟の脳卒中片麻痺患者に おける退院時排泄動作自立の予測
〔目的〕脳卒中片麻痺患者の排泄動作自立に関連する因子とその予測を検討した.〔対象と方法〕対象は回復期リハ病棟転院時に排泄動作が自立していなかった脳卒中片麻痺患者88名とした.診療録より後方視的に退院時の排泄動作自立に関連する因子と自立予測について分析した.〔結果〕多重ロジスティック回帰分析の結果,排泄動作自立に関連する有意な因子は年齢,Functional Independence Measure(FIM)下位項目(トイレ移乗,問題解決),発症後日数であった.また,これらにFIM下位項目の移動を加えた回帰式は,退院時排泄動作の自立と非自立を85.2%の確率で判別可能であった.〔結語〕脳卒中片麻...
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Published in | 理学療法科学 Vol. 35; no. 6; pp. 767 - 773 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
理学療法科学学会
2020
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Subjects | |
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ISSN | 1341-1667 2434-2807 |
DOI | 10.1589/rika.35.767 |
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Summary: | 〔目的〕脳卒中片麻痺患者の排泄動作自立に関連する因子とその予測を検討した.〔対象と方法〕対象は回復期リハ病棟転院時に排泄動作が自立していなかった脳卒中片麻痺患者88名とした.診療録より後方視的に退院時の排泄動作自立に関連する因子と自立予測について分析した.〔結果〕多重ロジスティック回帰分析の結果,排泄動作自立に関連する有意な因子は年齢,Functional Independence Measure(FIM)下位項目(トイレ移乗,問題解決),発症後日数であった.また,これらにFIM下位項目の移動を加えた回帰式は,退院時排泄動作の自立と非自立を85.2%の確率で判別可能であった.〔結語〕脳卒中片麻痺患者の排泄動作獲得に向けて,適切かつ根拠のある目標設定や理学療法介入のために有用な情報となる可能性が示唆された. |
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ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
DOI: | 10.1589/rika.35.767 |