メンタルヘルス対策としての音声感情解析とその社会実装に向けたリサーチ・イシュー

現在,デジタルヘルステクノロジを用いたサービス提供が急速に普及し始めている.特にメンタルヘルス対策では多くのデジタルヘルステクノロジの利用が検討されている.本稿では,将来的に普及が予測される音声感情解析技術に着目し,メンタルヘルス対策の一環として社会実装する際の研究課題を以下の5つに整理した.1) 音声感情解析の解析方法の標準化,2) 複合的なパラメータによる急性ストレス反応の判定法の確立,3) 確証バイアスに対する情報開示法および科学リテラシー教育の展開,4) 音声感情解析の益と害を勘案した健康情報の取り扱い基準の整備,5) 音声感情解析による偶発所見への対応.音声感情解析技術の健全な発展と...

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Published in人間工学 Vol. 60; no. 4; pp. 205 - 210
Main Authors 石村, 妃君智, 本荘, 響, 藤原, 広明, 堀, 裕輔, 谷, 直道, 榎原, 毅
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本人間工学会 15.08.2024
日本人間工学会
Subjects
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ISSN0549-4974
1884-2844
DOI10.5100/jje.60.205

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Summary:現在,デジタルヘルステクノロジを用いたサービス提供が急速に普及し始めている.特にメンタルヘルス対策では多くのデジタルヘルステクノロジの利用が検討されている.本稿では,将来的に普及が予測される音声感情解析技術に着目し,メンタルヘルス対策の一環として社会実装する際の研究課題を以下の5つに整理した.1) 音声感情解析の解析方法の標準化,2) 複合的なパラメータによる急性ストレス反応の判定法の確立,3) 確証バイアスに対する情報開示法および科学リテラシー教育の展開,4) 音声感情解析の益と害を勘案した健康情報の取り扱い基準の整備,5) 音声感情解析による偶発所見への対応.音声感情解析技術の健全な発展と普及実装に人間工学が果たす役割は大きい.
ISSN:0549-4974
1884-2844
DOI:10.5100/jje.60.205