意図的なステップ長変化に対する歩行動作の解析
〔目的〕ステップ長を増加させる運動学的な要因を明らかにする.〔対象〕被検者は健常成人男性6名とした.〔方法〕歩行動作を3次元動作解析(DLT法)し,下肢関節運動,骨盤回旋運動,接地距離,離地距離を測定した.「ふつう」程度の歩行速度(1.3 m/s)で,自然に歩いた自由歩行(ステップ長0.8 m)と意図的にステップ長を1 mに延長した拘束歩行の条件間で比較をした.〔結果〕拘束歩行では自由歩行より接地距離と離地距離の両方が有意に増大した.下肢関節運動には接地距離の増大にともなう一定の変化が見られなかった.一方,離地の瞬間の骨盤外旋角度と股関節伸展角度が拘束歩行で有意に大きかった.〔結語〕「ふつう」...
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Published in | 理学療法科学 Vol. 29; no. 1; pp. 51 - 55 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
理学療法科学学会
2014
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Subjects | |
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ISSN | 1341-1667 2434-2807 |
DOI | 10.1589/rika.29.51 |
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Summary: | 〔目的〕ステップ長を増加させる運動学的な要因を明らかにする.〔対象〕被検者は健常成人男性6名とした.〔方法〕歩行動作を3次元動作解析(DLT法)し,下肢関節運動,骨盤回旋運動,接地距離,離地距離を測定した.「ふつう」程度の歩行速度(1.3 m/s)で,自然に歩いた自由歩行(ステップ長0.8 m)と意図的にステップ長を1 mに延長した拘束歩行の条件間で比較をした.〔結果〕拘束歩行では自由歩行より接地距離と離地距離の両方が有意に増大した.下肢関節運動には接地距離の増大にともなう一定の変化が見られなかった.一方,離地の瞬間の骨盤外旋角度と股関節伸展角度が拘束歩行で有意に大きかった.〔結語〕「ふつう」程度の歩行速度において意図的なステップ長の増加には,接地距離も増大するものの,離地距離の増大がより本質的なものである. |
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ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
DOI: | 10.1589/rika.29.51 |