「長久手医師免許センター」教官のつぶやき

白亜の病棟に囲まれた芝生の中庭. 今日も冬晴れの青い空から患者を乗せたドクターヘリが舞い降りてきます. 愛知医科大学病院では毎日のように見られる光景です. まるで「ブラックジャックによろしく」に出てくるA大学と錯覚するような光景ですが, マンガの世界とは違ってこの大学の外科学教授は皮膚切開をしたら「後はよろしく」と言って手術から降りてしまうようなことはありません. 余計なことを書きましたが, この大学に赴任してから3年間があっという間に過ぎてしまいました. この間, 大学の考え方やシステムの違い, はたまた私学として愛知医科大学の学生や教官の気風にとまどう点が数多くありました. 学生や研修医の...

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Published in信州医学雑誌 Vol. 54; no. 6; pp. 367 - 368
Main Author 羽生田, 正行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 信州医学会 2006
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ISSN0037-3826
1884-6580
DOI10.11441/shinshumedj.54.367

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Summary:白亜の病棟に囲まれた芝生の中庭. 今日も冬晴れの青い空から患者を乗せたドクターヘリが舞い降りてきます. 愛知医科大学病院では毎日のように見られる光景です. まるで「ブラックジャックによろしく」に出てくるA大学と錯覚するような光景ですが, マンガの世界とは違ってこの大学の外科学教授は皮膚切開をしたら「後はよろしく」と言って手術から降りてしまうようなことはありません. 余計なことを書きましたが, この大学に赴任してから3年間があっという間に過ぎてしまいました. この間, 大学の考え方やシステムの違い, はたまた私学として愛知医科大学の学生や教官の気風にとまどう点が数多くありました. 学生や研修医の教育については, 信州大学より臨床的な修練に重点が置かれており, このことが「長久手医師免許センター」と揶揄される一つの原因ともなっています. 臨床はもちろん, 研究も充実させたい私にとってこの状況は望ましいと考えておりませんが, 私自身の力不足もあり足踏みが続いています.
ISSN:0037-3826
1884-6580
DOI:10.11441/shinshumedj.54.367