イオンポンプ研究の最前線
ここに記載されている内容は, 2009年3月27日に京都で開催された日本薬学会第129年会での一般シンポジウムS27「イオンポンプ研究の最前線」において発表された講演内容をまとめたものである. 膜タンパク質であることからの結晶化の困難さから, 三次元構造が明らかとなっていなかったCa2+-ATPase, Na+, K+-ATPase, H+-ATPase, V-ATPaseなどのイオン輸送ポンプの三次元構造が近年次々と解明されてきた. イオンポンプの三次元構造の理解から, 今まで蓄積されてきた分子生物学, 生化学, 薬理学等に基づく知識と, イオンポンプの構造との連関が次第に明らかになりつつあ...
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Published in | YAKUGAKU ZASSHI Vol. 130; no. 2; p. 177 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本薬学会
01.02.2010
日本薬学会 |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0031-6903 1347-5231 |
DOI | 10.1248/yakushi.130.177 |
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Summary: | ここに記載されている内容は, 2009年3月27日に京都で開催された日本薬学会第129年会での一般シンポジウムS27「イオンポンプ研究の最前線」において発表された講演内容をまとめたものである. 膜タンパク質であることからの結晶化の困難さから, 三次元構造が明らかとなっていなかったCa2+-ATPase, Na+, K+-ATPase, H+-ATPase, V-ATPaseなどのイオン輸送ポンプの三次元構造が近年次々と解明されてきた. イオンポンプの三次元構造の理解から, 今まで蓄積されてきた分子生物学, 生化学, 薬理学等に基づく知識と, イオンポンプの構造との連関が次第に明らかになりつつある. 例えば, Ca2+-ATPaseにおけるコンフォメーション変化と連結したカチオン結合部位のイオン親和性の変化や, Na+ポンプのサブユニット間相互作用を三次元構造と関連して論じることが可能となった. |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.130.177 |