人工膝関節置換術における転院要因の検討

当院の人工膝関節置換術クリティカルパスの退院基準は術後感染がなく、一本杖歩行獲得、在院日数が術後3週間の設定となっているが、自宅退院できず継続リハビリテーションのために転院する患者は少なくない。そこで、転院調整判定基準を設定するため、当院整形外科で人工膝関節置換術の手術を行った78例(男性8例、女性70例) について、退院時の関節可動域と移動能力を自宅退院群と転院群に分けて比較検討した。その結果、関節可動域は転院の要因とはならなかったが、移動能力は転院の要因となった。実用的な一本杖歩行の獲得の可否が転院の要因と考えられ、一本杖歩行訓練の開始時期で転院調整判定基準を設定できると考えられた。...

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Published in日本医療マネジメント学会雑誌 Vol. 10; no. 2; pp. 386 - 390
Main Authors 永田, 光二郎, 田中, 富美子, 野村, 一俊
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本医療マネジメント学会 01.09.2009
日本医療マネジメント学会
Subjects
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ISSN1881-2503
1884-6807
DOI10.11191/jhm.10.386

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Summary:当院の人工膝関節置換術クリティカルパスの退院基準は術後感染がなく、一本杖歩行獲得、在院日数が術後3週間の設定となっているが、自宅退院できず継続リハビリテーションのために転院する患者は少なくない。そこで、転院調整判定基準を設定するため、当院整形外科で人工膝関節置換術の手術を行った78例(男性8例、女性70例) について、退院時の関節可動域と移動能力を自宅退院群と転院群に分けて比較検討した。その結果、関節可動域は転院の要因とはならなかったが、移動能力は転院の要因となった。実用的な一本杖歩行の獲得の可否が転院の要因と考えられ、一本杖歩行訓練の開始時期で転院調整判定基準を設定できると考えられた。
ISSN:1881-2503
1884-6807
DOI:10.11191/jhm.10.386