脳卒中退院時の下肢関節可動域が脳卒中後の大腿骨頚部骨折に及ぼす影響

〔目的〕脳卒中退院時の下肢関節可動域と退院後の大腿骨頚部骨折(以下,骨折)との関連を明らかにすることである。〔対象〕三九朗病院に入院した骨折患者41例(脳卒中既往あり28例,既往13例)とした。28例中,7例は脳卒中の訓練も当院で施行した。〔方法〕骨折入院期間,骨折側,入退院時の下肢関節可動域,日常生活動作,骨折状況を調査した。7例には,脳卒中退院時の下肢関節可動域,日常生活動作,脳卒中退院時から骨折に至るまでの期間(以下,在宅生活期間)を追加した。〔結果〕右片麻痺患者が夜間から早朝にかけてのトイレ移動時に骨折したケースが多かった。脳卒中退院時の下肢関節可動域と在宅生活期間の間には有意な相関が...

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Published in理学療法科学 Vol. 23; no. 5; pp. 567 - 572
Main Authors 中島, 幸子, 杉浦, 令人, 金田, 嘉清, 村田, 元徳, 鈴木, 美保, 櫻井, 宏明, 小野, 早智子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2008
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.23.567

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Summary:〔目的〕脳卒中退院時の下肢関節可動域と退院後の大腿骨頚部骨折(以下,骨折)との関連を明らかにすることである。〔対象〕三九朗病院に入院した骨折患者41例(脳卒中既往あり28例,既往13例)とした。28例中,7例は脳卒中の訓練も当院で施行した。〔方法〕骨折入院期間,骨折側,入退院時の下肢関節可動域,日常生活動作,骨折状況を調査した。7例には,脳卒中退院時の下肢関節可動域,日常生活動作,脳卒中退院時から骨折に至るまでの期間(以下,在宅生活期間)を追加した。〔結果〕右片麻痺患者が夜間から早朝にかけてのトイレ移動時に骨折したケースが多かった。脳卒中退院時の下肢関節可動域と在宅生活期間の間には有意な相関が認められた。〔結語〕脳卒中退院時の下肢関節可動域から,退院後に骨折しやすい患者を把握できる可能性が示唆された。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.23.567