第25回群馬放射線腫瘍研究会
初発から12年, 肺転移から2年経過して脳, 脈絡膜転移をきたした顎下腺原発Adenoid Cystic Carcinomaの一例を経験したので報告する. 症例は37歳の女性. 平成元年8月左顎下腺原発Adenoid Cystic Carcinomaと診断され, 群馬県立がんセンターで腫瘍摘出術を施行された. 平成9年10月, 局所再発のため再切除. この時肺転移が認められた. 平成10年1月, 肺転移を胸腔鏡下に摘出. 平成11年8月局所再発し, 左顎下部に放射線治療を施行. 平成12年3月左上下肢の痙攣と意識消失発作にて近医に入院し, 脳MRIにて右頭頂葉に2cm大の孤立性転移巣が認められ...
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| Published in | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 50; no. 6; pp. 551 - 559 |
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| Main Authors | , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
北関東医学会
2000
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1343-2826 1881-1191 |
| DOI | 10.2974/kmj.50.551 |
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| Summary: | 初発から12年, 肺転移から2年経過して脳, 脈絡膜転移をきたした顎下腺原発Adenoid Cystic Carcinomaの一例を経験したので報告する. 症例は37歳の女性. 平成元年8月左顎下腺原発Adenoid Cystic Carcinomaと診断され, 群馬県立がんセンターで腫瘍摘出術を施行された. 平成9年10月, 局所再発のため再切除. この時肺転移が認められた. 平成10年1月, 肺転移を胸腔鏡下に摘出. 平成11年8月局所再発し, 左顎下部に放射線治療を施行. 平成12年3月左上下肢の痙攣と意識消失発作にて近医に入院し, 脳MRIにて右頭頂葉に2cm大の孤立性転移巣が認められ, 4月に当院脳外科にて脳転移巣の摘出術を施行された. しかし, 5月には多発性脳転移と左脈絡膜転移をきたし, 放射線治療目的で当科に紹介された. 全脳と左脈絡膜に総線量50Gy照射し, 照射終了時には腫瘍が消失した. 短期間で腫瘍が増大し, 照射効果良好であった点で通常のAdenoid Cystic Carcinomaとは異なっていた. |
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| ISSN: | 1343-2826 1881-1191 |
| DOI: | 10.2974/kmj.50.551 |