学齢期の重度吃音児における精神テンポ

吃音児の精神テンポを検討することを目的に,随伴運動を伴う8歳~10歳までの吃音児群13名および非吃音児群13名に対し,利き手人差し指を用いたタッピング検査を行った.その結果,吃音児群に関して以下の特徴が明らかになった.(1)精神テンポは不安定な傾向にある.(2)一定のリズム音刺激に反応して著しく改善・安定する傾向にある.(3)リズム音刺激に対して素早くタッピングする傾向にある.これらの結果は不安定な精神テンポを示す吃音児が存在する可能性を示唆している.しかし,それが吃音と関連して生じているかどうかはさらに検討を要する....

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Bibliographic Details
Published in聴能言語学研究 Vol. 19; no. 2; pp. 75 - 82
Main Author 前新, 直志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本コミュニケーション障害学会 2002
日本聴能言語学会
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ISSN0912-8204
1884-7056
DOI10.11219/jjcomdis1983.19.75

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Summary:吃音児の精神テンポを検討することを目的に,随伴運動を伴う8歳~10歳までの吃音児群13名および非吃音児群13名に対し,利き手人差し指を用いたタッピング検査を行った.その結果,吃音児群に関して以下の特徴が明らかになった.(1)精神テンポは不安定な傾向にある.(2)一定のリズム音刺激に反応して著しく改善・安定する傾向にある.(3)リズム音刺激に対して素早くタッピングする傾向にある.これらの結果は不安定な精神テンポを示す吃音児が存在する可能性を示唆している.しかし,それが吃音と関連して生じているかどうかはさらに検討を要する.
ISSN:0912-8204
1884-7056
DOI:10.11219/jjcomdis1983.19.75