Difficult Airway Response Team ─手術室外気道管理の安全性向上のために麻酔科医のできることは

Rapid Response System(RRS)に期待される処置の1つに病棟での緊急気道確保がある.病棟での気道確保は,手術室に比べ,人・物品・環境などの条件が悪く,困難である.この状況を改善するために海外では,Difficult Airway Response Team(DART)という気道管理チームを構成し,活動している.その活動は,麻酔科,耳鼻科,救急科などの合同チームでの診療,安全管理,スタッフ教育の3本柱で構成され,テクニカルスキルのみならず,ノンテクニカルスキル向上も行っている.DART活動を導入するには困難が多いが,麻酔科医として挿管サポートの教育や,気道管理に関するデバイス...

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 41; no. 3; pp. 247 - 255
Main Author 中川, 雅史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 15.05.2021
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.41.247

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Summary:Rapid Response System(RRS)に期待される処置の1つに病棟での緊急気道確保がある.病棟での気道確保は,手術室に比べ,人・物品・環境などの条件が悪く,困難である.この状況を改善するために海外では,Difficult Airway Response Team(DART)という気道管理チームを構成し,活動している.その活動は,麻酔科,耳鼻科,救急科などの合同チームでの診療,安全管理,スタッフ教育の3本柱で構成され,テクニカルスキルのみならず,ノンテクニカルスキル向上も行っている.DART活動を導入するには困難が多いが,麻酔科医として挿管サポートの教育や,気道管理に関するデバイスやアルゴリズムの知識を普及させるための教育を行うことなど,この活動に寄与できることは少なくない.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.41.247