W4-4 Cryopyrin-associated periodic syndromeの治療:本邦におけるcanakinumab臨床試験及びアナキンラ疫学調査について
Cryopyrin-associated periodic syndrome(CAPS)はNLRP3遺伝子異常による自己炎症疾患であり,蕁麻疹様皮疹,無菌性髄膜炎,関節炎を3主徴とする.その病態は変異NLRP3遺伝子による過剰なIL-1βの産生が主因とされ,IL-1βの重要性は抗IL-1療法がCAPS患者に著効することでも支持されている.我々はヒト化抗ヒトIL-1βモノクローナル抗体であるcanakinumabのCAPS患者に対する第III相臨床試験にたずさわり,canakinumabは2011年9月,本邦で初めてCAPSに対する治療薬として承認された.またCanakinumab承認まで抗IL...
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Published in | 日本臨床免疫学会会誌 Vol. 35; no. 4; p. 307b |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床免疫学会
2012
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ISSN | 0911-4300 1349-7413 |
DOI | 10.2177/jsci.35.307b |
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Summary: | Cryopyrin-associated periodic syndrome(CAPS)はNLRP3遺伝子異常による自己炎症疾患であり,蕁麻疹様皮疹,無菌性髄膜炎,関節炎を3主徴とする.その病態は変異NLRP3遺伝子による過剰なIL-1βの産生が主因とされ,IL-1βの重要性は抗IL-1療法がCAPS患者に著効することでも支持されている.我々はヒト化抗ヒトIL-1βモノクローナル抗体であるcanakinumabのCAPS患者に対する第III相臨床試験にたずさわり,canakinumabは2011年9月,本邦で初めてCAPSに対する治療薬として承認された.またCanakinumab承認まで抗IL-1療法として個人輸入で使用されてきたanakinraのCAPSに対する治療効果について,本邦でanakinraが治療として用いられたCAPS患者を対象に疫学調査を行った.本レビュートークでは,Canakinumabの臨床試験とanakinraの疫学調査についてのべることにより,本邦におけるCAPSに対する治療の実際についてあきらかにし,今後のCAPS治療の展望について考察してみたい. |
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ISSN: | 0911-4300 1349-7413 |
DOI: | 10.2177/jsci.35.307b |