ARDSに対するOpen lung approachのエビデンス

Open lung approachは肺傷害によって虚脱した肺胞を再開放させ(Open up the lung),再虚脱しないように気道内圧を保つ(Keep the lung open)ことで,肺コンプライアンスが高い状態を維持しながら肺へのストレスが少ない陽圧換気を行う人工呼吸法の概念である.本概念に含まれる呼吸管理には,低容量換気とプラトー圧の制限に加えて,リクルートメント手技の併用,より高いPEEP,腹臥位療法,気道内圧開放換気(APRV)や高頻度振動換気(HFOV)といった特殊な換気法などがあげられる.新しいARDSの定義であるベルリン定義を考慮しながら,これらのOpen lung a...

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 33; no. 7; pp. 932 - 938
Main Author 中根, 正樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2013
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.33.932

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Summary:Open lung approachは肺傷害によって虚脱した肺胞を再開放させ(Open up the lung),再虚脱しないように気道内圧を保つ(Keep the lung open)ことで,肺コンプライアンスが高い状態を維持しながら肺へのストレスが少ない陽圧換気を行う人工呼吸法の概念である.本概念に含まれる呼吸管理には,低容量換気とプラトー圧の制限に加えて,リクルートメント手技の併用,より高いPEEP,腹臥位療法,気道内圧開放換気(APRV)や高頻度振動換気(HFOV)といった特殊な換気法などがあげられる.新しいARDSの定義であるベルリン定義を考慮しながら,これらのOpen lung approachを解説する.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.33.932