日本衛生学会の若手研究者の研究・教育活動に対する課題意識と若手活動・支援への期待

「1. 背景」 「日本衛生学会」は1929年に「日本聯合衛生学会」として発足し, 1930年に日本医学会の分科会となった. その後, 1949年に現在の「日本衛生学会」と改名された. 100年近くにわたる長い活動期間を経て, 近年の会員数は約1,350名程度となっている. 多くの学会が会員数減少の問題を抱えており, 2019年の毎日新聞の調査から, 調査対象学会(主要38学会)の7割で会員減少がみられ, 多いところでは学会員が3割以上減少していることが明らかとなっている. この原因として, 少子化に伴う若手研究者の減少が考えられるが, 総務省の報告(2019年)によれば, 自然科学系の研究者は...

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Published in日本衛生学雑誌 Vol. 79; pp. 23006 - 0
Main Authors 盧, 渓, 藤谷, 倫子, 箕浦, 明, 宮崎, 航, 武田, 美都里, 栄徳, 勝光, 宮山, 貴光
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本衛生学会 2024
日本衛生学会
Subjects
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ISSN0021-5082
1882-6482
DOI10.1265/jjh.23006

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Summary:「1. 背景」 「日本衛生学会」は1929年に「日本聯合衛生学会」として発足し, 1930年に日本医学会の分科会となった. その後, 1949年に現在の「日本衛生学会」と改名された. 100年近くにわたる長い活動期間を経て, 近年の会員数は約1,350名程度となっている. 多くの学会が会員数減少の問題を抱えており, 2019年の毎日新聞の調査から, 調査対象学会(主要38学会)の7割で会員減少がみられ, 多いところでは学会員が3割以上減少していることが明らかとなっている. この原因として, 少子化に伴う若手研究者の減少が考えられるが, 総務省の報告(2019年)によれば, 自然科学系の研究者は87万4800人(2019年3月31日現在, 前年から0.9%増)で, 3年連続増加している. このうち, 女性研究者が15万5000人であり, 前年度から約3%増加していることから, 女性研究者の増加が自然科学系研究者数の増加に大きく寄与していると予想できる. にもかかわらず, 多くの学会は会員数が減少しており, その傾向や詳細が報告がされている.
ISSN:0021-5082
1882-6482
DOI:10.1265/jjh.23006