完全房室ブロックにて発症し，胃生検により確定診断に至った心サルコイドーシスの1例

• Published in: 日本医科大学医学会雑誌 Vol. 6; no. 1; pp. 30 - 33
• Main Authors: 清野, 精彦, 山本, 真功, 大秋, 美治, 淀川, 顕司, 水野, 杏一
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本医科大学医学会 2010
• ISSN: 1349-8975; 1880-2877
• DOI: 10.1272/manms.6.30

「症例」症例：67歳, 女性 主訴：めまい 既往歴：50歳乳房切除術(右乳癌) 65歳乳房切除術(左乳癌) 家族歴：特記事項なし. 嗜好歴：特記事項なし. 現病歴：平成19年11月25日めまいを主訴に近医受診, 心拍数40/分の完全房室ブロックを認めたため当院紹介. 入院活現症：身長150cm, 体重40kg, 意識清明, 血圧110/70mmHg, 脈拍40/分整, 呼吸数20/分, 体温36.9℃, 眼瞼結膜貧血なし, 眼球結膜黄疸なし, 表在リンパ節触知せず, 呼吸音清, 心尖部に収縮期雑音(Levine 2/6度), 腹部平坦・軟, 肝脾触知せず, 下腿浮腫なし, 神経学的異常所見を認めず. 入院時検査所見(表1)：BNPの著明高値を認めた以外は特記すべき異常所見を認めず. 心電図(図1-a)：心拍数40/分の完全房室ブロックを認める. 胸部単純X線写真(図2)：心胸郭比54.7％肺うっ血認めず. 胸部CT：明らかなリンパ節腫脹認めず. 腹部CT：特記すべき異常所見なし. ガリウムシンチグラフィー：異常集積なし.