プロピレンカーボネート/プロピレンオキシド共重合体電解質のイオン伝導特性

固体高分子電解質は,安全性が高く加工性に優れた次世代のイオニクス材料として期待されているが,実用化に向けてはさらなる改善が必要である.脂肪族ポリカーボネートは,主鎖中のカーボネート基による高い塩溶解性とカチオンとの適度な相互作用により,イオン伝導度の向上が見込まれる.本研究では,ポリカーボネート型電解質のイオン伝導度に対する主鎖構造の影響について,主鎖中のエーテル結合の割合が15,50,77%のランダム共重合体およびプロピレンオキシド56%とポリプロピレンカーボネート44%のブロック共重合体を用いて調査した.ポリプロピレンカーボネートの主鎖構造に柔軟なエーテル鎖を導入することで,ポリカーボネー...

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Published inKōbunshi ronbunshū (Tokyo) Vol. 74; no. 6; pp. 577 - 583
Main Authors 古賀, 舞都, 富永, 洋一, 橋本, 啓輔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Tokyo 公益社団法人 高分子学会 01.01.2017
Japan Science and Technology Agency
Subjects
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ISSN0386-2186
1881-5685
DOI10.1295/koron.2017-0051

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Summary:固体高分子電解質は,安全性が高く加工性に優れた次世代のイオニクス材料として期待されているが,実用化に向けてはさらなる改善が必要である.脂肪族ポリカーボネートは,主鎖中のカーボネート基による高い塩溶解性とカチオンとの適度な相互作用により,イオン伝導度の向上が見込まれる.本研究では,ポリカーボネート型電解質のイオン伝導度に対する主鎖構造の影響について,主鎖中のエーテル結合の割合が15,50,77%のランダム共重合体およびプロピレンオキシド56%とポリプロピレンカーボネート44%のブロック共重合体を用いて調査した.ポリプロピレンカーボネートの主鎖構造に柔軟なエーテル鎖を導入することで,ポリカーボネート単体よりもTgが低下し,イオン電導度は向上した.
Bibliography:ObjectType-Article-1
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ISSN:0386-2186
1881-5685
DOI:10.1295/koron.2017-0051