関節リウマチ患者のリハビリテーション訓練と温泉入浴による血中IL-6濃度の変化
関節リウマチ(RA)は慢性炎症性疾患であり, 炎症の成立には数多くのサイトカインが関与するとされている1). RAでは, それらサイトカインの血中濃度や関節液中濃度が高値であるとされている. サイトカインの中でもtumor necrosis factor alpha(TNF-α)はより上流に位置しており, TNF-αに対するモノクロナル抗体の投与は炎症を劇的に軽減するのみならず, 他のサイトカインの血中濃度を低下させることが示されている2). 人が適度な運動や人との語らい, 入浴や温泉地療法により爽快な気分を味わうことはよく知られている. 吉野らは, RA患者に落語を聞かせて1時間の笑いを提供...
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Published in | 日本温泉気候物理医学会雑誌 Vol. 69; no. 2; pp. 103 - 108 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
2006
日本温泉気候物理医学会 |
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ISSN | 0029-0343 1884-3697 |
DOI | 10.11390/onki1962.69.103 |
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Summary: | 関節リウマチ(RA)は慢性炎症性疾患であり, 炎症の成立には数多くのサイトカインが関与するとされている1). RAでは, それらサイトカインの血中濃度や関節液中濃度が高値であるとされている. サイトカインの中でもtumor necrosis factor alpha(TNF-α)はより上流に位置しており, TNF-αに対するモノクロナル抗体の投与は炎症を劇的に軽減するのみならず, 他のサイトカインの血中濃度を低下させることが示されている2). 人が適度な運動や人との語らい, 入浴や温泉地療法により爽快な気分を味わうことはよく知られている. 吉野らは, RA患者に落語を聞かせて1時間の笑いを提供すると, face scaleや疼痛のvisual scale analogの改善とともに, 起炎物質の一つであるIL-6濃度が低下することを報告している3, 4, 5). 我々は, RAの患者は抑鬱的な気分を持つが, リハビリテーション訓練や温泉入浴によりそれらが軽減することを報じてきた6). 今回, リハビリテーション, 温泉入浴がサイトカインに対し笑いと同様の効果を有するのではないかと考え, リハビリテーション, 温泉入浴の前後の炎症性サイトカインの変化を検討した. |
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ISSN: | 0029-0343 1884-3697 |
DOI: | 10.11390/onki1962.69.103 |