経過中に中枢性無呼吸を呈したクロイツフェルト・ヤコブ病の1例
症例は77歳の女性である.めまい,構音障害で発症し,その後失調,見当識障害が出現し入院した.頭部MRI拡散強調像で,両側大脳皮質,被殻,尾状核に高信号病変をみとめ,髄液ではNSE,14-3-3蛋白,タウ蛋白が上昇し,脳波ではPSDをみとめた.プリオン蛋白遺伝子に特異的変異をみとめず,孤発性Creutzfeldt-Jakob病(CJD)と診断した.発症2ヵ月後にCheyne-Stokes呼吸(CSR)が出現し,およそ5ヵ月間持続した後,ミオクローヌス,PSDの減少と共に消失した.CSRは,まれながらもCJDの呼吸器合併症として留意すべき症状である....
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| Published in | 臨床神経学 Vol. 53; no. 8; pp. 642 - 645 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本神経学会
01.08.2013
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0009-918X 1882-0654 |
| DOI | 10.5692/clinicalneurol.53.642 |
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| Summary: | 症例は77歳の女性である.めまい,構音障害で発症し,その後失調,見当識障害が出現し入院した.頭部MRI拡散強調像で,両側大脳皮質,被殻,尾状核に高信号病変をみとめ,髄液ではNSE,14-3-3蛋白,タウ蛋白が上昇し,脳波ではPSDをみとめた.プリオン蛋白遺伝子に特異的変異をみとめず,孤発性Creutzfeldt-Jakob病(CJD)と診断した.発症2ヵ月後にCheyne-Stokes呼吸(CSR)が出現し,およそ5ヵ月間持続した後,ミオクローヌス,PSDの減少と共に消失した.CSRは,まれながらもCJDの呼吸器合併症として留意すべき症状である. |
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| ISSN: | 0009-918X 1882-0654 |
| DOI: | 10.5692/clinicalneurol.53.642 |