精神運動発達遅滯児の早期診断と発達評価に関する研究
遺伝性障害が明らかにされたものを除外した79例の精神遅滞児につき,産科最適状態の基準を示すPrechtlスコアを検討した結果,その得点項目に特徴があり,精神遅滞早期診断の最初の手がかりを与えることがわかった. 71例については生後1年間の発育歴から乳幼児期における精神遅滞の徴候を検討し,数項目の一般的徴候が見出された.生後6ヵ月までに初診できた21例の初診時所見で最も特徴的なことはhead control不良,姿勢緊張の異常,環境へ対する自発的な働きかけの乏しさ,顔面表情の乏しさなどであった.精神遅滞の早期診断は経時的な行動学的発達評価から可能であり,1歳未満では3ヵ月以上の発達遅滞を示すもの...
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Published in | リハビリテーション医学 Vol. 22; no. 1; pp. 9 - 14 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
社団法人 日本リハビリテーション医学会
01.01.1985
日本リハビリテーション医学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0034-351X 1880-778X |
DOI | 10.2490/jjrm1963.22.9 |
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Summary: | 遺伝性障害が明らかにされたものを除外した79例の精神遅滞児につき,産科最適状態の基準を示すPrechtlスコアを検討した結果,その得点項目に特徴があり,精神遅滞早期診断の最初の手がかりを与えることがわかった. 71例については生後1年間の発育歴から乳幼児期における精神遅滞の徴候を検討し,数項目の一般的徴候が見出された.生後6ヵ月までに初診できた21例の初診時所見で最も特徴的なことはhead control不良,姿勢緊張の異常,環境へ対する自発的な働きかけの乏しさ,顔面表情の乏しさなどであった.精神遅滞の早期診断は経時的な行動学的発達評価から可能であり,1歳未満では3ヵ月以上の発達遅滞を示すものに対して療育指導を行った. |
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ISSN: | 0034-351X 1880-778X |
DOI: | 10.2490/jjrm1963.22.9 |