注射用抗菌薬使用量と緑膿菌の感性率の関係

東北地区の労災病院において抗菌薬使用密度(Antimicrobial use density: AUD)を指標とした注射用抗菌薬の使用量調査を実施し,カルバペネム系薬の使用量とimipenem/cilastatin(以下,IPM/CS),meropenem(以下,MEPM)に対する緑膿菌の耐性率の関係について検討した.施設毎のAUDの比較では,第3世代セフェム系薬やカルバペネム系薬でAUDが高い値の施設があった.IPM/CSおよびMEPMの使用量とIPM/CSおよびMEPMに対する緑膿菌感性率は,施設により異なっており,本調査は各施設における抗菌薬の適正使用を見直す契機になった.今後も引き続き...

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Published in日本環境感染学会誌 Vol. 27; no. 4; pp. 278 - 284
Main Authors 中村, 一成, 伊藤, 功治, 工藤, 香澄, 中居, 肇, 関野, 勝弘, 渡邊, 卓嗣, 照沼, 保徳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本環境感染学会 2012
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ISSN1882-532X
1883-2407
DOI10.4058/jsei.27.278

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Summary:東北地区の労災病院において抗菌薬使用密度(Antimicrobial use density: AUD)を指標とした注射用抗菌薬の使用量調査を実施し,カルバペネム系薬の使用量とimipenem/cilastatin(以下,IPM/CS),meropenem(以下,MEPM)に対する緑膿菌の耐性率の関係について検討した.施設毎のAUDの比較では,第3世代セフェム系薬やカルバペネム系薬でAUDが高い値の施設があった.IPM/CSおよびMEPMの使用量とIPM/CSおよびMEPMに対する緑膿菌感性率は,施設により異なっており,本調査は各施設における抗菌薬の適正使用を見直す契機になった.今後も引き続き使用動向調査やサーベイランスを行うとともに,抗菌薬の適正使用に向けた取り組みを行っていく必要があると考えられた.
ISSN:1882-532X
1883-2407
DOI:10.4058/jsei.27.278