陰極線廻折によるクロム鍍金層の構造の研究 (I)

CrO3 250g/l, H2SO4 2.5g/lの溶液を用ひ, 種々の條件で電着されたクロム鍍金層の結晶構造を陰極線廻折によつて調べだ. その結果, 結晶型としては常に通常の體心立方型のもののみがえられ, 一定の鍍金條件の範圍内で [111] を纎維軸とする纎維構造が著しく發達すること, よく燒鈍された通常の純クロムの結晶格子に比し非常に大きい格子常數を示すことがあること等を確かめた. 又以上の實驗に關聯してクロム鍍金層の硬度を測定し, その結果を結晶講造と比較しクロム鍍金層の大きな硬度の原因について論じた。...

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Published inNippon Sugaku-Buturigakkwaishi Vol. 17; no. 10-11-12; pp. 535 - 539
Main Author 吉田, 進
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本物理学会、一般社団法人 日本数学会 1943
THE PHYSICAL SOCIETY OF JAPAN , The Mathematical Society of Japan
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ISSN2185-2715
DOI10.11429/subutsukaishi1927.17.10-11-12_535

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Summary:CrO3 250g/l, H2SO4 2.5g/lの溶液を用ひ, 種々の條件で電着されたクロム鍍金層の結晶構造を陰極線廻折によつて調べだ. その結果, 結晶型としては常に通常の體心立方型のもののみがえられ, 一定の鍍金條件の範圍内で [111] を纎維軸とする纎維構造が著しく發達すること, よく燒鈍された通常の純クロムの結晶格子に比し非常に大きい格子常數を示すことがあること等を確かめた. 又以上の實驗に關聯してクロム鍍金層の硬度を測定し, その結果を結晶講造と比較しクロム鍍金層の大きな硬度の原因について論じた。
ISSN:2185-2715
DOI:10.11429/subutsukaishi1927.17.10-11-12_535