握力の反復連続測定の運動生理学的研究
保健体育科男女大学生, 大学における運動部員, 中年までの肉体労働者及び事務職員, ウェイトリフターに反復握力の計測を行った結果, 概ね次のような成績を得た。 1) 女子は男子より握力反復計測による維推率が小さいが, 両性とも朝・夕での差はなかった。 2) 大学運動部員の場合, 野球部員の維推率は大きく, 柔道部員がこれに次ぎ, バレーボール, テニス部員などはそれが小さかった。 3) 中年までの男子の場合, 肉体労働者の維推率は大きく, 事務職者の場合は小さかった。 4) ウェイトリフターは経験の少ない若い選手の方が, 鍛練度の進んだ選手よりも握力反復による維推率が小さかった。 5) 右手と...
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Published in | 体力科学 Vol. 30; no. 2; pp. 114 - 121 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本体力医学会
01.04.1981
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ISSN | 0039-906X 1881-4751 |
DOI | 10.7600/jspfsm1949.30.114 |
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Summary: | 保健体育科男女大学生, 大学における運動部員, 中年までの肉体労働者及び事務職員, ウェイトリフターに反復握力の計測を行った結果, 概ね次のような成績を得た。 1) 女子は男子より握力反復計測による維推率が小さいが, 両性とも朝・夕での差はなかった。 2) 大学運動部員の場合, 野球部員の維推率は大きく, 柔道部員がこれに次ぎ, バレーボール, テニス部員などはそれが小さかった。 3) 中年までの男子の場合, 肉体労働者の維推率は大きく, 事務職者の場合は小さかった。 4) ウェイトリフターは経験の少ない若い選手の方が, 鍛練度の進んだ選手よりも握力反復による維推率が小さかった。 5) 右手と左手の反復握力による維推率には, スポーツ種目により若干の傾向差が見られるものもあるが, 他種目との比較の場合より少なかった。ただし個人では左右で大差の認められるものもあった。 6) 最大握力と反復測定による維推率との間には有意の相関が認められなかった。 |
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ISSN: | 0039-906X 1881-4751 |
DOI: | 10.7600/jspfsm1949.30.114 |